病院紹介

平成30年度 済生会滋賀県病院 病院指標

 

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分0~10~20~30~40~50~60~70~80~90~
患者数 879 325 276 464 783 896 1751 2624 1892 541

 平成30年度の年齢階層別の退院患者数です。当院の退院患者数は年々増加しており、その中でも60歳代以上が約65%を占めています。当院では狭心症などの心疾患、脳梗塞などの脳卒中、白内障、肺炎、がんや骨折を含む筋骨格系疾患の患者さんが多いためだと考えられます。また、当院は地域小児科センターと滋賀県の周産期協力施設に指定されており、乳幼児や新生児も多くなっています。

 

※この指標では、自費診療(分娩・労災・自賠責保険等)の患者さんは集計条件から除外されているため、上表の患者数は全退院患者数を示しているわけではありません。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 67 1.36 3.43 0.00 70.39  
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等25あり 13 8.77 19.34 0.00 63.23  
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 10 11.60 19.06 10.00 70.50  
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - 14.58 - -  
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 6.62 - -  

 呼吸器内科では、肺癌に対する検査や治療が多くなっていました。一番多い症例は、肺癌を疑われた患者さんの診断のため、気管支鏡と呼ばれる内視鏡を挿入して気管・気管支の状態を観察し、組織や細胞を採取する気管支鏡検査目的の入院でした。気管支鏡検査が難しい症例の場合はレントゲンやCTで確認しながら、皮膚から細い針を肺に刺して組織を採取する経皮的肺生検も行います。日帰り入院での症例がほとんどなため、平均在院日数は全国平均より短くなっています。次に多いのが、抗がん剤治療(2位)、肺癌に伴う様々な症状に対して緩和ケア科と連携してコントロールをしています(4位)。

 また、間質性肺炎に対する治療目的の入院(3位)や喘息発作を起こした症例(5位)も多くなっています。

血液内科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
130060xx99x4xx 骨髄異形成症候群 手術なし 手術・処置等24あり 99 16.06 10.62 0.00 80.44  
130060xx97x40x 骨髄異形成症候群 手術あり 手術・処置等24あり 副傷病なし 79 23.13 21.33 0.00 84.71  
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等24あり 副傷病なし 43 23.58 32.36 0.00 70.19  
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 30 16.13 16.17 0.00 71.13  
130030xx97x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等23あり 14 28.21 32.83 0.00 77.93  

 血液内科では、骨髄異形成症候群の患者さんにビダーザという抗癌剤を投与するための入院患者数が1位・2位と多くなっており、それらの違いは貧血などに対する輸血の実施があるかないかで、1位の症例の方は輸血を実施しておらず、2位の症例の方で輸血を実施しています。続いて悪性リンパ腫の患者さんにリツキサンという抗癌剤を投与するための入院患者数が多くなっており(3位・4位)、これらの違いも輸血実施の有無となっています(3位の症例が輸血あり、4位の症例が輸血なし)。また、5位の症例は悪性リンパ腫の患者さんに診断群の分岐が設定されていない抗がん剤を使用し化学療法と輸血を行った症例となっています。

 厚生労働省が公開しているデータ(※)を見ると、当院は滋賀県内でも多くの造血器腫瘍の患者さんの治療を行っています。

(※)『平成29年度DPC導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の結果報告について』

腎臓内科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 44 13.82 12.05 11.36 62.89  
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 42 3.93 7.18 0.00 40.05  
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 28 20.89 14.21 10.71 71.61  
110280xx99020x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 25 4.52 8.77 0.00 65.04  
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 20 5.90 8.75 0.00 70.75  
腎臓内科では、上位5位全てを慢性腎不全・腎炎の症例で占めておりました。1位の症例は、慢性腎臓病に対する療養指導目的、体液量管理目的やIgA腎症などに対するステロイド治療目的の症例でした。2位の症例は糸球体腎炎やIgA腎症などの腎疾患が疑われた患者さんに対し、組織を採取し正確な診断をつけるための腎生検目的の症例で、昨年度の20例から42例と増加しており、平均在院日数も全国平均と比較し3日程度短くなっております。腎生検は病状の見通しを予測し適切な治療方法を決定するための必要不可欠な検査であります。3位は慢性腎不全で腎代替療法(血液透析)の導入のための入院症例でした。4位は腹膜透析を行っている方の腹膜の状態を調べる腹膜平衡試験(PET)のための入院症例、5位は慢性腎不全の中でも血液透析治療が必要となった方に対して、血液透析に必要な血流を確保するための血管を作製する内シャント設置術を施行した症例となっており、どちらも平均在院日数が全国平均と比較し3~4日程度短くなっております。
消化器内科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 102 9.61 10.08 1.96 74.31  
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2なし 71 8.04 8.93 0.00 65.07  
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 70 6.51 7.75 0.00 64.03  
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし 56 3.02 2.67 0.00 74.21  
060050xx97x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 42 10.29 10.42 2.38 73.40  

 消化器内科で一番多い症例は、緊急性が非常に高い疾患である胆管炎や総胆管結石を内視鏡的に治療した症例となりました。上表にはありませんが、緊急で止血が必要な出血性胃潰瘍や出血性十二指腸潰瘍の患者さん(24症例)、その他の上部消化管出血の患者さん(15症例)も多くなっています。当院は救命救急センターを有しており、消化器内科は内視鏡的検査・治療を24時間365日対応できる体制を整えているため、その結果が表れていると考えられます。

 次に虚血性腸炎に対する絶食・輸液治療のための入院(2位)、大腸穿孔を伴わず止血術が必要ではない状態の大腸憩室症(出血)に対する経過観察入院(3位)、大腸ポリープを内視鏡的に切除術するための入院(4位)、肝細胞癌に対する血管塞栓術目的入院(5位)も多くなっていました。

 また、上表にはありませんが、早期胃癌を内視鏡的に切除するための入院や急性胆のう炎の患者さん、急性膵炎の患者さんも30症例以上あります。

循環器内科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 175 3.19 4.47 0.57 69.67  
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 169 2.41 3.01 1.18 68.90  
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 80 2.40 3.15 1.25 71.56  
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 76 14.99 17.66 5.26 82.99  
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 62 3.60 5.50 0.00 75.10  

 循環器内科では、上位3疾患を狭心症などの虚血性心疾患に対する入院が占めており、1番多い症例は、心臓カテーテル治療(経皮的冠動脈ステント留置術)目的のものでした。次いで心臓カテーテル検査目的の入院が多く、造影剤を血管に注入し狭窄を確認する冠動脈造影(CAG)検査を実施した症例が2番目、冠動脈造影(CAG)に加えてどの程度血流が低下しているかを確認する冠血流予備量比(FFR)検査を実施した症例が3番目でした。冠血流予備量比(FFR)検査は、冠臓脈造影(CAG)検査で狭窄があることを確認した後、その病変が心臓カテーテル治療(経皮的冠動脈ステント留置術)まで行うべき症例かそうでない症例かを判別する際に有用な検査です。昨年度は30例程度でしたが、今年度は80例と大幅に増加しています。

 4番目に多かった疾患は、心不全に対する薬物療法等の治療目的入院で、平均在院日数は全国平均より約2日程度短くなっています。心不全は、うまくコントロールが出来なければ、再発を繰り返し再入院を繰り返す場合もあります。しかし、薬物療法、運動療法、在宅酸素導入や生活習慣の改善など予防法はいろいろあり、それが奏功しているかをモニタリングすることが重要となってきます。当院では慢性心不全看護認定看護師を中心として多職種で心不全患者さんを適切に管理できているか評価をしています。

 5番目は、下肢の閉塞性動脈硬化症に対するカテーテル治療で昨年度の54症例から62例へ増加しており、平均在院日数は昨年度4.22日から3.6日へ短縮しています。当院は、太ももの血管(浅大腿動脈)に対してステントと人工血管が組み合わされた器具(ステントグラフト)による血管内治療が実施可能である「浅大腿動脈ステントグラフト実施施設」に認定されており、循環器内科には浅大腿動脈ステントグラフト実施医が在籍しております。また、今年度より循環器内科と下肢創傷を診療できる形成外科が連携し重症下肢虚血の診療を行う「下肢創傷治療センター」を開設し、下肢閉塞性動脈硬化症に充分対応できる体制を整えています。

 当院では、心臓カテーテル治療や心不全の治療の評価を行いその結果をホームページ上で公開しております。当ホームページの「QI(クオリティーインディケーター)」の「診療領域別」-「心疾患」のページもご覧下さい。

小児科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 69 1.93 7.28 0.00 5.01  
150040xxxxx0xx 熱性けいれん 手術・処置等2なし 65 2.98 3.83 0.00 2.22  
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 62 5.45 6.19 0.00 0.52  
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 58 4.14 6.62 0.00 4.00  
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 43 5.86 6.17 0.00 0.00  

 小児科で一番多かった入院は、てんかんの脳波検査を目的とした入院です。乳幼児の検査には鎮静薬の内服が必要になりますが、当院では安全に管理するため入院で検査を行っています。

 次に多いのは熱性けいれんの経過観察目的の入院でした。これは当院が湖南地域の小児救急輪番の7割をカバーし、多くの救急車を受け入れていることによります。

 3番目に多いのが、急性肺炎や急性気管支炎などの呼吸器感染症です。一般的に小児科の受診対象となる年齢は、0歳から15歳未満ですが、肺炎や気管支炎の入院は、0歳~1歳が約9割を占めており、平均年齢も0.5歳となっています。在院日数は全国平均と比べ約1日短くなっていました。当科では個々の症例について、酸素投与、輸液、抗菌薬の必要性を検討し、一律の治療で児に不要な侵襲を加えることのないよう留意しています。

 続いて多いのが、喘息の入院です。在院日数は全国平均と比べ約2日短くなっていました。近隣医院からの紹介も多く、退院後は引き続きかかりつけ医で治療が行えるよう、連携を取っています。

 5番目に多かったのは、出生時体重が2500g以上の新生児の呼吸障害や哺乳不良、黄疸に対する治療、経過観察目的の入院でした。当院の新生児入院の約3割は他院からの紹介となっていました。当院は、滋賀県の周産期協力施設に指定されており、近隣の産科施設で出生後に異常が認められた新生児の受け入れを積極的に行っています。

外科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 121 4.71 4.96 0.00 67.20  
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 98 6.17 7.30 0.00 60.21  
060150xx99xx0x 虫垂炎 手術なし 副傷病なし 89 5.64 6.78 1.12 33.44  
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 67 4.93 5.49 0.00 34.00  
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2なし 28 11.21 10.59 0.00 64.29  

 外科では、鼡径ヘルニアを修復する治療目的の入院が多くなっています。当院では7割以上を腹腔鏡下手術で実施しています。

 次に多いのが、胆嚢結石症や胆嚢炎に対して腹腔鏡下で胆嚢を摘出する手術目的の入院が多くなっていました。当院では9割以上を腹腔鏡下手術で実施しています。

 次に急性虫垂炎に対する抗菌薬治療目的の入院でした。従来は直ちに手術を行うことが当然の治療と考えられてきましたが、緊急手術では癒着のために切開創が大きくなったり拡大手術が必要になったりすることが多く、創感染や腸閉塞などの術後合併症が発生するリスクも高くなります。そこで当院ではまず抗菌薬を投与し炎症を沈静化させた後、3~4ヵ月後に予定手術として虫垂切除(腹腔鏡下)を行うことを基本方針としており第4位の症例がこれに当ります。

 また、乳癌に対して乳房切除をする手術目的の入院が多くなっていました。また、上表にありませんが、胃癌や大腸癌を外科的に摘出するための入院も多くなっており、胃がんの6割、大腸癌の約9割を腹腔鏡下で実施しています。腹腔鏡を用いた低侵襲の手術が多いのが当院外科の特徴となっております。

整形外科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 154 25.87 26.30 72.73 81.62  
160620xx02xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 関節滑膜切除術等 50 5.66 7.29 0.00 42.16  
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 49 5.29 5.68 0.00 46.84  
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 45 28.91 24.26 6.67 74.22  
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 43 13.56 16.80 2.33 72.16  

 整形外科での一番多い入院は、高齢者の大腿骨近位部骨折に対する手術症例でした。術式としては転子部骨折に対しては、髄内釘を中心にプレートなどで骨癒合するまで固定する「骨折観血的手術」が一番多く、次に頚部骨折に対しては骨折型によってはスクリューによる骨接合術を行なうことがありますが、続発性の骨頭壊死の危険性のある骨折型に対しては「人工骨頭挿入術」を行ないます。また、退院時に独歩で自宅に帰宅できる方を除き、更にリハビリテーションが必要な方は、連携クリニカルパスを使用し他の医療機関にて回復期リハビリテーション目的に転院することによって在院日数は全国平均と同程度で、その転院の割合は72.7%でした。

 次に平均年齢が42.2歳と比較的若い方の膝部半月板損傷に対する「半月板切除術」やスポーツ外傷等による靱帯損傷に対する「靱帯再建術」の入院が多くなっていました。 

 3番目は、前腕骨の骨折に対する手術治療で、前腕でも特に太い方の骨(橈骨)の手関節部で折れている症例が多くなっており、これは手のひらをついて転んだときによく起きる骨折です。

 4番目は変形性膝関節症に対し、「人工膝関節置換術」目的の入院となっていました。最近では、「膝周囲骨切り術」も増加傾向となっております。

 5番目は、腰部脊柱管狭窄症に対する手術治療でした。頚椎症性脊髄症、腰部脊柱管狭窄症に対する手術においては、術前に担当リハビリテーションスタッフが患者さんの状態を把握し認識を共有することにより術後のリハビリテーションがスムーズに行われる事を目標にしています。また、日本脊椎脊髄病学会の指導医かつ脊椎脊髄外科専門医が2名在籍しており、術式によっては神経モニタリング装置を用い手術用顕微鏡や脊椎用内視鏡を使用した出血量の少ない低侵襲かつより安全な手術を目標としています。

形成外科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 11 5.36 5.37 0.00 42.36  
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 10 10.60 12.51 0.00 46.20  
161000x199x0xx 熱傷・化学熱傷・凍傷・電撃傷(Burn Index10未満) 手術なし 手術・処置等2なし - - 11.89 - -  
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし - - 4.05 - -  
080250xx9701xx 褥瘡潰瘍 手術あり 手術・処置等1なし 手術・処置等2あり - - 46.13 - -  

 形成外科での一番多い入院は、平均年齢が42.36歳と比較的若い方の顔面の損傷に対する、「頬骨骨折」「眼窩底骨折」の入院が多くなっていました。

 2番目に多い症例は蜂窩織炎に対して抗菌薬(点滴加療)を行った症例でした。在院日数は全国と比べ約2日程度短くなっています。

 続いて熱傷や褥瘡に対する手術、処置、皮下腫瘍に対する切除術の症例が多くなっていました。当院は専門的な手術手技を用いた悪性腫瘍後の組織再建も行っております。

脳神経外科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 72 15.83 18.72 52.78 66.88  
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 53 4.62 9.69 11.32 74.21  
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 30 8.07 7.35 20.00 62.67  
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 23 2.00 3.02 0.00 66.65  
010030xx01x00x 未破裂脳動脈瘤 脳動脈瘤頸部クリッピング等 手術・処置等2なし 副傷病なし 22 11.00 15.41 4.55 68.23  

 当院は3次救命救急センターと脳卒中センター(SCU)を備えています。くも膜下出血、脳出血、脳梗塞などの脳卒中や重症頭部外傷の症例が多数搬入され、これらの急性期診療は当院脳神経外科の特徴の一つです。脳神経外科で最も多い症例は脳出血です。小さな血腫を手術で摘出する必要はありませんが、急性期にはしばしば急変があり、出血源の脳血管奇形などが隠れていることがあるので、注意深い観察と検査を要します。多くの場合、急性期を乗り切ってもさらにリハビリテーションを続ける必要があります。当院は脳卒中地域連携クリニカルパスを使用し、地域のリハビリ専門医療機関と緊密に連携をとって、切れ目のないリハビリテーションに繋げています。その結果、転院率が52.78%と高くなっています。

 次に多い症例は、硬膜下血腫、硬膜外血腫、脳挫傷といった頭部外傷であり、しばしば救命のための緊急手術を要します。当院の頭部外傷手術例の平均在院日数は全国平均と比べて約5日間短くなっています。最近は、脳ドックなどで発見された未破裂脳動脈瘤の患者さんが、紹介受診されることが多くなっています。

 脳動脈瘤は破裂するとくも膜下出血を引き起こしますが、破裂リスクは総じて年間数%以下ですから、安易に手術すべきではありません。場所や大きさ、形などによって破裂リスクは異なるので、手術をするかどうかは個々の患者さんで慎重に判断すべきです。当院の脳動脈瘤手術は、小開頭でのクリッピング術が主体です。手術時間(平均2時間)、平均在院日数(平均11日)ともに、全国平均よりも短くなっています。

産科・婦人科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 41 8.61 9.70 0.00 32.93  
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 37 5.68 6.28 0.00 43.81  
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 37 8.68 8.86 0.00 69.11  
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 27 8.52 9.87 0.00 46.74  
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 21 2.10 3.20 0.00 40.14  

 産婦人科で一番多い症例は、予定された帝王切開での出産目的入院で、約7割が帝王切開の既往がありました。次に、婦人科領域では、卵巣の良性腫瘍に対して腹腔鏡下で腫瘍を摘出する手術が多くなっていました。当院では9割以上を腹腔鏡下手術で実施しています。

 続いて、膀胱瘤や子宮脱に対する手術目的入院が多くなっていました。当院では、平成29年4月より骨盤臓器脱の専門外来を開始しており、前年度より手術件数も13件増加しています。

 また、婦人科領域では、子宮筋腫に対する子宮全摘手術目的(4番目)や子宮頚部の良性腫瘍を摘出するための入院(5番目)も多くなっており、在院日数は全国平均と比べ1日短くなっています。

眼科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 644 2.54 2.84 0.16 74.63  
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 22 4.27 5.39 0.00 73.23  
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症 手術あり 手術・処置等2なし片眼 21 5.29 7.52 4.76 61.57  
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり片眼 20 11.45 9.75 0.00 53.95  
020220xx97xxx0 緑内障 手術あり片眼 18 4.83 8.00 0.00 74.22  

 眼科で一番多い症例は、白内障に対しての水晶体再建術目的入院でした。濁った水晶体を取り除き、その代わりに人工の水晶体の挿入を行います。在院日数は片眼・両眼ともに全国平均と比べ短くなっています。

 次に網膜剥離、黄斑部の網膜前膜や糖尿病網膜症に対して施行される硝子体茎顕微鏡下離断術目的入院(2位、3位)や緑内障手術(5位)の入院が多くなっています。

耳鼻咽喉科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 37 4.16 5.43 0.00 35.19  
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 33 9.36 9.26 0.00 58.33  
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 26 7.69 7.89 0.00 23.46  
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 18 6.56 7.04 0.00 48.22  
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 16 4.69 7.27 0.00 42.88  

 耳鼻咽喉科で一番多い症例は、急性扁桃炎、扁頭周囲膿瘍や急性咽頭喉頭炎に対する治療となっていました。これらは通常外来通院にて抗菌薬治療を行っていますが、疼痛により食事が摂れない場合(摂食不良・困難)や呼吸困難を生じた重症例に対しては入院での抗菌薬治療を行っています。

 2番目に多い症例は、顔面の神経麻痺に対するステロイド治療の入院となった症例でした。

 次に、急性扁桃炎が軽快しても繰り返す慢性扁桃炎、扁桃肥大による睡眠時無呼吸症候群やIgA腎症の治療に対する治療となる、口蓋扁桃摘出術目的入院となっていました。

 4番目に多かったのは、慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下手術目的の入院で、炎症で粘膜が腫れたりポリープが出来たりして空気や鼻水の通り道が塞がれた状態を手術によって解除します。在院日数は全国平均と比べて同程度となっていました。

 続いて、緊急入院し扁桃周囲膿瘍に対して「扁桃周囲膿瘍切開術」を行っている症例となり、在院日数は全国と比べ約2.58日程度短くなっています。

放射線科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
120060xx97xxxx 子宮の良性腫瘍 その他の手術あり 26 2.00 5.17 0.00 43.27  
 放射線科で一番多い症例は、子宮筋腫に対する血管塞栓術目的入院でした。足の付け根の動脈から、細い管(カテーテル)を挿入し、子宮筋腫の栄養動脈を閉塞させる治療で、子宮筋腫は栄養を絶たれ、大半の症例で過多月経や疼痛など子宮筋腫による症状は改善し、子宮筋腫も約半分以下の大きさに縮小したまま、子宮は温存されます。当院放射線科では、1997年12月に本治療を行って以来、子宮筋腫の有効な治療法の一つの選択肢として本治療に取り組んでおります。また、平均在院日数も2日であり、全国平均5.17日の約半分の日数となっております。
脳神経内科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 71 14.63 16.18 25.35 68.65  
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 手術・処置等2なし 32 6.75 6.24 0.00 70.91  
010230xx99x20x てんかん 手術なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 31 11.23 13.69 6.45 64.39  
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2 26 15.00 18.22 30.77 75.58  
010060x2992401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 26 17.35 18.50 30.77 58.27  

 脳神経内科で多く扱っている症例は脳梗塞に対する治療目的入院で合計336件ありました。その中でも、血をさらさらにしたり血を固まりにくくする薬を投与する「抗血栓療法」や脳の腫れを抑える薬を投与する「抗脳浮腫療法」、発症後24時間以内に使用可能で神経細胞を保護するエダラボンという薬を投与する「脳保護療法」という治療を併せて行った症例が71件と一番多くなっております。次に心房細動がある症例(上記表のDPCコード:010060x2990411の症例、26件)、脳血管造影検査を併せて行った症例(上記表のDPCコード:010060x2992401の症例、26件)が続いています。

 2番目に多い症例は、一過性脳虚血発作に対する治療目的入院でした。一過性脳虚血発作は、一時的に麻痺やしびれ、脱力などの神経障害、めまい、呂律困難、視力障害が出現し、数十分で症状が消失する疾患です。ですが、脳梗塞の前兆とも言われており、脳梗塞に移行するリスクが高いため、速やかな原因の検索と治療(抗血栓療法)を実施し、脳梗塞の発症を防ぐことが重要となってきます。3番目に多い症例にてんかんに対する治療があり、幅広く疾患を扱っていることが分かります。

 厚生労働省が公開しているデータ(※)を見ると、当院は滋賀県の中で非常に多くの脳梗塞を含めた脳卒中の患者さんの治療を行っていることが分かります。当院は脳卒中センター(SCU)を備え、「脳卒中専門医」が当科のほか脳神経外科や救急集中治療科に合計9名在籍し、更に当科には「脳血管内治療学会専門医」が2名在籍しており、脳神経内科・脳神経外科・救急集中治療科・放射線科が協力して超急性期治療を積極的に行っております。治療成績等の詳細につきましては、当ホームページの「QI(クオリティーインディケーター)」の「診療領域別」-「脳卒中」のページをご覧下さい。

(※)『平成29年度DPC導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の結果報告について』

泌尿器科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 79 2.13 2.53 0.00 70.54  
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 64 6.31 7.20 0.00 70.91  
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 47 12.21 12.63 0.00 68.11  
11012xxx040x0x 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 手術・処置等1なし 副傷病なし 31 2.00 2.72 0.00 55.32  
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 副傷病なし 27 6.48 5.62 0.00 61.52  

 泌尿器科では、指導医3名+専門医1名の4名体制で診療を行っております。

 1番目に多かったのは、前立腺癌が疑われたため経直腸超音波下に前立腺を確認し組織採取を行うための入院でした。当院ではMRI/超音波融合生検という新しい前立腺検査法を導入しました。高解像度MRIでの異常部位を正確に狙い撃つことができるため繰り返し生検を受ける必要がほとんどなく、さらに前立腺のどこにがんがあるのか正確に記録することできるので、より丁寧な手術や他の治療を行うことが可能となります。

 次に経尿道的に内視鏡を挿入し膀胱癌を切除する目的の入院が多くなっていました。在院日数は全国平均より約1日短くなっています。

 3番目に多かったのが2017年7月に導入した手術支援ロボット(ダビンチ)を用いた前立腺癌の摘出目的の入院となりました。ロボット支援手術では、従来の開腹手術より傷が小さく出血量も少ないため、術後の回復が早いというメリットがあります。当院では前立腺癌の他に腎癌や膀胱癌においても手術支援ロボットを用いた手術を行っており実施件数も増加しています。

 続いて体外で発生させた衝撃波を体内の尿管結石に集中させ結石を破砕させる治療目的入院でした。

糖尿病内分泌内科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病なし85歳未満 43 12.74 13.90 0.00 61.26  
100070xx99x110 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病あり85歳未満 17 13.53 15.51 0.00 57.65  
100180xx990x0x 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 副傷病なし 13 4.46 6.35 0.00 51.38  
100070xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし85歳未満 12 10.58 11.05 0.00 68.50  
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 13.50 - -  

 糖尿病内分泌内科で一番多い症例は、2型糖尿病に対し療養指導や血糖コントロール、インスリン導入を行う入院となりました。診断群分類の設計上、インスリン製剤の使用の有無や合併症の有無で分類が詳細に分かれますが、2型糖尿病の患者さんの入院は合わせて72症例ありました。平均在院日数は、全国平均と比べ短くなっています。当院では患者さんの血糖値をモニタリングしながら最適な治療を選択し、糖尿病診療の質向上を図っています。詳しくは、当ホームページの「QI(クオリティーインディケーター)」の「生活習慣病・慢性腎疾患」-「糖尿病患者さんの血糖コントロール」のページをご覧下さい。

 また、高血圧や低カリウム血症の原因の一つである原発性アルドステロン血症や副腎腫瘍の疑いに対する精査目的入院も多く、当院には内分泌学会専門医が在籍しており、内分泌疾患が疑われる患者さんに対し、スクリーニング検査や負荷試験等の精査を実施しております。続いて、糖尿病治療中の患者さんが様々な原因で低血糖やケトアシドーシスを起こし緊急入院となった症例が多くなっていました。 

救急科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 107 2.97 7.35 1.87 15.53  
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 副傷病なし 33 2.64 3.56 3.03 44.18  
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 23 7.22 8.98 17.39 43.70  
180010x0xxx3xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等23あり 19 21.89 38.54 21.05 70.47  
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 17 12.00 20.92 17.65 86.06  

 救急集中治療科で一番多い症例は、頭部外傷が主訴で保存的に経過を観察した入院でした。患者数は前年度と同様に100人以上でした。当院の平均在院日数は全国と比べ短く、平均年齢は15歳と若年者が多くなっています。当院には小児救急専門医が在籍しており、小児患者の救急案件に対応出来ることが要因として考えられます。続いて、薬物中毒(その他の中毒)に対して治療を行った患者が多くなっています。薬物中毒(その他の中毒)には、薬物の過量服薬の他に、一酸化炭素中毒や蜂刺症などに対して治療を行った患者も含まれています。

 昨年度と比べて増加していたものが、気胸に対する治療を行った患者でした。昨年度は12件だったので、倍近く増加しています。気胸は何らかの原因により肺から空気が漏れて、胸痛や呼吸困難などの症状が出現します。治療として胸腔ドレナージという、ドレーンを胸に挿入しそこから漏れている空気を体外へ排出する方法を当院では多く実施しています。

 4番目に多かったのが敗血症に対して持続的緩徐式血液濾過(CHDF)を行っている患者、5番目に多かったのが誤嚥性肺炎に対して治療を行った患者でした。

 当院は3次救命救急センターやドクターヘリ・ドクターカーの設備を備えており、外傷から内科疾患まで幅広い疾患に対応していることが、救急集中治療科の特徴です。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
 初発再発病期分類
基準(※)
版数
Stage IStage IIStage IIIStage IV不明
胃癌 62 30 23 64 - 30 1 7,8
大腸癌 35 23 72 75 34 23 1 6,7,8
乳癌 17 - - - - 18 1 7,8
肺癌 - - 25 46 47 - 1 7,8
肝癌 11 14 10 10 - 34 1 7,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 我が国に多いがんの部位とステージ別の患者数です。入退院を繰り返す患者さんもそれぞれ1とカウントされています。当院では特に胃癌、大腸癌の患者さんが特に多くなっています。肺癌のステージ不明数が多くなっていますが、これは肺癌と診断するための検査目的入院の症例が該当しました。このような場合では、がんと診断がついてから退院後に外来にて遠隔転移などの精査を行います。よって検査入院時はステージの確定が不可能であるため、この場合「不明」と入力するよう登録上のルールがあるためです。
 他の指標も見て頂ければ分かりますが、当院では内視鏡治療、腹腔鏡下手術や血管内治療などの低侵襲治療件数が多くなっています。また、当院にはがんセンターが設置されており、多職種のチームが機能し患者さんに安心・安全の医療を提供できるよう努めています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
 患者数平均
在院日数
平均年齢
軽症 14 9.71 58.43
中等症 131 13.83 78.86
重症 40 17.10 85.58
超重症 10 15.10 84.50
不明 0 0.00 0.00
 肺炎の重症度は、A-DROPスコアを用いて分類しています。A-DROPとは、状態を確認する5つの項目(Age(年齢)、Dehydration(脱水)、Respiration(呼吸)、Orientaion(意識障害)、Pressure(収縮期血圧))の頭文字をとったもので、例えば、重症度0は軽症で基本は外来のみ、1~2は中等症となり、外来若しくは入院となります。重症となると入院の適応、超重症ではICUなどの集中治療が必要な状態と判断されます。
 当院では、軽症から重症まで幅広い患者さんの診療を行っています。軽症は比較的若年層で治療期間も短いですが、年齢も上がるにつれ、重症度も上がり治療期間も長くなっていることが分かります。
 肺炎・嚥下サポートチームがあり、医師、看護師、リハビリスタッフ、管理栄養士や事務職がチームとなり、肺炎患者さんを様々な側面からサポートしています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から患者数平均在院日数平均年齢転院率
3日以内 292 18.05 72.51 35.74
その他 41 13.85 69.66 2.10
 脳の血管が詰まることで起きる脳梗塞の患者数は高齢化に伴い増加傾向にあり、脳出血やくも膜下出血などを合わせた「脳血管障害」は日本人の死因の第4位を占めていて、中でも脳梗塞が一番多くなっています。
 当院では、超急性期脳梗塞の患者さんの治療を積極的に行い、地域における急性期病院の機能を果たすことを目的に、2017年2月に滋賀県下最大規模の「SCU(stroke care unit;脳卒中ケアユニット)」を開設しました。これにより、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の専門医が常時院内に待機し、脳卒中の治療を迅速に行うことが可能となります。脳卒中の患者さんを搬送直後より脳卒中の専門医と専門医療スタッフがチームを組み24時間365日対応します。更に当院では、脳卒中に関連する様々な指標を毎年測定し、診断や治療の質向上を図っています。
 上表では、脳梗塞の患者さんの約8割が発症当日を含む3日以内に救急搬送や直接来院され、また、急性期治療を終えた約3割の方が他施設へリハビリテーション目的等のために転院されていることが分かります。
 脳梗塞治療は、病歴、身体所見及び神経学的所見を迅速に把握し早期に開始することが重要です。医療者側と救急隊との地域チーム医療の実践も必要としますが、患者さんや周りの人が異変に気づき、できる限り早く病院に来て頂くことも非常に重要となってきます。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 110 3.05 9.02 2.73 74.55  
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 69 1.46 2.19 1.45 73.35  
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 50 4.08 11.80 4.00 67.22  
K654 内視鏡的消化管止血術 42 1.31 9.17 7.14 72.26  
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 35 1.00 7.06 0.00 72.17  

 当院は3次救命救急センターを有しており、24時間365日専門医が内視鏡的検査・治療を対応しています。消化器内科における手術の上位を占めているものは、胆道結石症の良性胆管狭窄や胆管癌、膵癌などの悪性疾患などが原因となった閉塞性黄疸や急性胆管炎に対する処置(1番目)、さらに、胃や大腸などの消化管からの出血に対する止血術(4番目)など、緊急性が高い疾患に対する処置となっていました。また、上表にありませんが、当科では胆のう炎の患者さんに対して皮膚から針を刺してチューブを胆嚢内に挿入し、胆汁を体外に出す処置も多く施行しています。

 また、大腸ポリープや腺腫を切除する症例(2番目)、続いて抗がん剤などの一部の薬剤や高カロリー輸液を長期間安定して点滴するために中心静脈にカテーテル(細い管)を入れる手技(3番目)や早期胃癌の患者さんに対する内視鏡的に切除する症例も多くなっています。当院では拡大内視鏡診断やNBI診断を用いた上部消化管検査により早期胃癌の発見に努めており、治療についてはガイドラインに従い、局所療法で治癒と考えられるものについては広範囲一括粘膜切除を施行しています。

循環器内科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 132 1.70 2.44 1.52 71.72  
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 68 1.04 3.35 4.41 75.04  
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 45 0.16 8.07 4.44 67.27  
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 38 0.03 13.37 7.89 63.50  
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 35 3.63 9.60 5.71 78.40  

 当院は3次救命救急センターとして、24時間循環器内科専門医が対応できる体制を整えており、急性心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患に対する心臓カテーテル治療の症例が多くなっています(1、3、4番目)。心臓カテーテル治療は、腕や足の付け根の血管からカテーテルと呼ばれる細い管を心臓まで通し、冠動脈の閉塞や狭窄している部分を、風船やステントを用いて治療する方法です。患者さんの症状や検査結果によって、来院後直ぐに緊急で治療を行う場合や病態によっては薬物治療を行って経過をみる場合もあります。 治療成績等の詳細につきましては、当ホームページの「QI(クオリティーインディケーター)」の「診療領域別」-「心疾患」のページをご覧下さい。

 次いで、下肢閉塞性動脈硬化症に対するカテーテル治療を多く実施しており、昨年度の58例から68例に増加となっています。当院は、太ももの血管(浅大腿動脈)に対してステントと人工血管が組み合わされた器具(ステントグラフト)による血管内治療が実施可能である「浅大腿動脈ステントグラフト実施施設」に認定されており、循環器内科には浅大腿動脈ステントグラフト実施医が在籍しております。また、今年度より循環器内科と下肢創傷を診療できる形成外科が連携し重症下肢虚血の診療を行う「下肢創傷治療センター」を開設し、下肢閉塞性動脈硬化症に充分対応できる体制を整えています。

 また、洞不全症候群や徐脈性の不整脈などに対するペースメーカー移植術などの手術が5番目に多く実施されています。

小児科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) 63 0.02 9.27 1.59 0.00  
K7151 腸重積症整復術(非観血的なもの) - - - - -  
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) - - - - -  
K653-3 内視鏡的食道及び胃内異物摘出術 - - - - -  
出生時の新生児に見られる呼吸障害や循環不全を総称したものを新生児仮死といい、それに対する気道吸引、皮膚刺激や酸素投与などによる蘇生を新生児仮死蘇生術といいます。お腹を切るなどの一般的な手術ではありませんが、公開の条件上計上されます。当院では、産科医師が仮死のリスクがあると判断した症例には小児科医が分娩に立ち会い、迅速に蘇生術が開始できるようにしています。又、予測不可能な仮死に対応するために、産科医、助産師も蘇生術の講習を受けています。
外科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 112 2.55 4.05 0.89 61.63  
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 91 1.04 2.36 0.00 65.69  
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 64 1.09 2.95 0.00 34.11  
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 41 2.83 8.44 0.00 69.56  
K6335 鼠径ヘルニア手術 31 1.52 2.42 0.00 69.71  

 当院外科では低侵襲治療である腹腔鏡下手術を積極的に行っており、腹腔鏡下の術式が大半を占めています。腹腔鏡下手術の利点は、傷を小さくし、手術後の痛みを軽減させ回復を早め、結果として少ない日数で退院が可能であることです。

 当院では10年以上前から癌の腹腔鏡下手術を実施しており、日本内視鏡外科学会消化器・一般外科技術認定医(胃;1名・大腸;2名)が在籍し、大腸癌(結腸・直腸)手術の約80%以上、胃癌手術の約60%以上を腹腔鏡下で実施しています。特に大腸癌の腹腔鏡下手術数は年間約80件ほど実施しています。さらに、平成30年8月より直腸癌に対するロボット支援手術を導入しています。また、当院外科では上表にあるような良性疾患に対しても腹腔鏡下手術を積極的に実施しており、年間の合計で400件程度になります。

整形外科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 141 2.76 17.55 58.87 72.99  
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 71 2.31 24.10 9.86 73.07  
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕,下腿) 64 0.73 3.77 0.00 39.28  
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 61 1.75 12.61 4.92 71.80  
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 51 3.12 11.24 1.96 47.00  

 当院は3次救命救急センターを有しており、重症外傷の患者さんが頻繁に救急搬入されます。若年者の高エネルギー外傷は車の安全性が向上した近年では減少傾向ですが、社会の高齢化に伴い高齢者の転倒による大腿骨近位部骨折症例は増加傾向にあり、その骨折に対する手術が一番多くなっています。独居や老々介護の生活形態の高齢者骨折患者さんに対し早期離床を目標として受傷後早期に手術を実施しており、術前平均在院日数は2.76日となっています。また、スムーズに在宅復帰が出来るようリハビリテーション治療は術前のみならず、術後地域の回復期リハビリテーション病院と連携した医療を行っています。

 2番目に件数が多い変形性関節症(股関節や膝関節)に対する人工関節置換術は、血液汚染・感染防止を目的に防護服およびクリーンルームで行うように努め入院期間も約2~3週間です。

 3番目に件数が多いのが、骨折治療で用いた内副子(スクリューやプレートなど)を骨癒合後に抜去する「骨内異物除去術」でした。

 また、頚椎症性脊髄症、腰部脊柱管狭窄症に対する手術においては特に、術後のリハビリテーションがスムーズに行われる事を目標に、術前に患者さんの状態を担当スタッフが把握し認識を共有することにより術前日数が1.75日となっています。また、日本脊椎脊髄病学会の指導医かつ脊椎脊髄外科専門医が2名在籍しており、手術用顕微鏡や脊椎用内視鏡を使用した出血量の少ない低侵襲かつ神経モニタリング装置を用いた安全な手術を目標としています。

5番目に件数の多い前腕や下腿に対する骨折観血的手術は、スポーツや事故などで転倒し足を捻ったり手をついたりした事故で受傷した患者さんが多くなっており、平均年齢は47.0歳と比較的若い傾向にありました。

脳神経外科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 44 0.34 3.52 11.36 78.66  
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 42 3.52 17.45 28.57 65.33  
K1742 水頭症手術(シャント手術) 26 11.08 15.04 46.15 73.62  
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 20 6.80 20.80 35.00 59.15  
K6092 動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈) 15 6.87 11.53 6.67 70.40  

 当院は3次救命救急センターを有しており、脳神経外科でも多数の緊急手術が行われています。脳神経外科で最も多い手術は、慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術でした。頭部打撲から数週間以上経って、脳表に徐々に血液が貯まり、認知や運動、言語などに障害をきたす疾患で、高齢者に多発します。手術で速やかに改善することが多く、平均術前日数は0.34日、平均術後在院日数は3.5日でした。

 次に多い手術は脳動脈瘤頸部クリッピングでした。脳動脈瘤にはくも膜下出血をきたした破裂動脈瘤と、検診などで発見された未破裂動脈瘤があります。当科では小開頭によるクリッピング手術を行うことが多く、手術時間は約2時間です。近年ではカテーテルによる治療も可能になっていますので、治療方針はカテーテル専門医と協議して判断しています。平均在院日数は11日(全国平均15.4日)でしたが、破裂症例では出血による脳障害が残ることがあり、切れ目無くリハビリテーションを続けることが大切であるため、当院では地域の回復期リハビリテーション病院と緊密に連携をとっており、転院率は約30%となっています。

 3番目に多い手術は水頭症手術でした。水頭症は、過剰に貯留した脳髄液が脳を圧迫して、認知や歩行などの障害をきたす疾患です。くも膜下出血や頭部外傷に併発しますが、高齢者では特定の誘因のない特発性水頭症が多くなります。体内に特殊なチューブを留置して脳髄液を腹腔内へ流すシャント手術が有効です。

 脳腫瘍に対する「頭蓋内腫瘍摘出術」が4番目です。症状の無い小さな良性腫瘍を摘出する必要はありませんが、大きな腫瘍が脳組織を圧迫していれば、迅速確実な摘出手術が必要です。

 5番目は頸動脈血栓内膜剥離手術(CEA)でした。頸部の頸動脈が動脈硬化によって狭くなり、脳梗塞を引き起こすリスクが高い場合に、頸動脈を切開して内腔(血管壁)を広げる手術です。多くは予防的手術であり、100%近い成功率が求められます。近年ではカテーテル治療も可能になっていますので、治療方針はカテーテル専門医と協議して判断しています。

産科・婦人科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 49 0.96 3.63 0.00 42.16  
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 47 4.62 6.77 0.00 32.94  
K802-21 膀胱脱手術(メッシュ使用) 29 1.00 6.52 0.00 69.03  
K877 子宮全摘術 28 1.00 7.43 0.00 49.96  
K867 子宮頸部(腟部)切除術 21 0.05 1.05 0.00 40.14  

 産婦人科で最も多い手術は、卵巣腫瘍や卵巣のう腫などに対する子宮付属器腫瘍摘出術で49件の施行がありました。腹腔鏡を用いた低侵襲の術式で術後約4日程度での退院が可能です。

 2番目は、選択帝王切開術で、主に帝王切開の既往がある方に対する予定手術となります。

 3番目は、膀胱瘤や子宮脱に対する手術で、当院では、平成29年4月より骨盤臓器脱の専門外来を開始しており、前年度より13件増加しています。

 続いて、子宮筋腫に対して子宮を取り除く手術(4番目)や子宮頸部異形成や上皮内癌の確定診断や治療を行う際に実施される子宮頸部(腟部)切除術(5番目)となっていました。

眼科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 658 0.55 1.05 0.15 74.63  
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 51 0.22 8.18 0.00 62.76  
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) 29 0.97 3.21 0.00 68.28  
K2682 緑内障手術(流出路再建術) 14 0.71 2.71 0.00 75.36  
K2821イ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(縫着レンズを挿入するもの) - - - -    
 眼科で最も多い手術は、白内障に対して施行される水晶体再建術で、眼科で入院される患者さんの約8割を占めていました。次いで多い手術は、網膜剥離や糖尿病網膜症に対して施行される硝子体茎顕微鏡下離断術で、患者さんの状態により水晶体再建術と同時に施行される場合もあります。また、緑内障手術を14件施行しており、硝子体茎顕微鏡下離断術と同様に患者さんの状態により水晶体再建術と同時に施行される場合もあります。
耳鼻咽喉科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 34 1.00 6.00 0.00 26.47  
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 16 0.38 3.31 0.00 42.88  
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみ) 10 1.00 4.90 0.00 53.30  
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) - - - - -  
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 - - - - -  

 耳鼻咽喉科で最も多い手術は口蓋扁桃摘出術です。若い方に多い急性扁桃炎を繰り返す場合や扁桃肥大による睡眠時無呼吸症候群に対する治療となります。また、腎臓内科と連携しIgA腎症の治療として施行される場合もあります。平均年齢が26.47歳と若年層の患者さんが多いことが分かります。

 2番目は、扁桃に生じた炎症が周囲に波及し形成された膿瘍を切開し排膿する処置である扁桃周囲膿瘍切開術、3番目は、甲状腺腫瘍を摘出する甲状腺部分切除術でした。

 次に炎症で粘膜が腫れたりポリープが出来たりして空気や鼻水の通り道が塞がれた状態である慢性副鼻腔炎に対し、手術によって解除する内視鏡下鼻・副鼻腔手術が多くなっていました。同じ副鼻腔に対する手術でも、副鼻腔の左右それぞれにある4つの空洞(前頭洞、上顎洞、篩骨洞、蝶形骨洞)に対し何カ所手術しているかで術式が細かく分かれており、4番目の症例は2箇所以上の洞に対する手術となります。上表にはありませんが、他にも1箇所のみや4箇所全てに対してなど症状に応じて手術を行っており、年間の副鼻腔手術件数は約30例となります。

 5番目に多かったのは、滲出性中耳炎に対し長期間にわたって中耳内の滲出液を除去し中耳の換気を正常化する「鼓膜チューブ挿入術」でした。平均年齢が6歳であり耳管が詰まりやすい子どもに多くなっています。

放射線科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他のもの) 25 0.00 1.00 0.00 43.00  
 放射線科では、足の付け根の動脈から、細い管(カテーテル)を挿入し、子宮筋腫の栄養動脈を閉塞させる血管塞栓術を実施しています。この治療により子宮筋腫は栄養を絶たれ、大半の症例で過多月経や疼痛など子宮筋腫による症状は改善します。さらに、子宮筋腫も約半分以下の大きさに縮小したまま、子宮は温存されます。当院放射線科では、1997年12月に本治療を行って以来、子宮筋腫の有効な治療法の一つの選択肢として本治療に取り組んでいます。
脳神経内科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 38 0.11 21.61 68.42 77.55  
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 14 25.71 13.71 42.86 75.36  
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 10 5.90 6.90 20.00 72.50  
K178-2 経皮的脳血管形成術 - - - - -  

 脳神経内科で行う手術では、脳梗塞の原因となった詰まった血栓を特殊な形状のカテーテルで除去する「経皮的脳血栓回収術」が一番多くなっていました。現在の脳梗塞治療の主流である「rt-PA点滴静注療法」を含む内科治療に当手術を追加することで患者さんの生活の自立度が上がるという研究報告もあり、ガイドラインでも強く推奨されています(脳卒中治療ガイドライン2015 [追補2017]※1)。当院脳神経内科には「脳神経血管内治療専門医」が在籍しており、脳神経外科や放射線科などとチームを組んで実施しています。

 次に、脳梗塞や筋萎縮性側索硬化症などから起こる嚥下障害により、口から充分に栄養が取れない患者さんに対して行う胃瘻造設術が2位となっております。次いで、頸部頸動脈が狭窄し脳梗塞を発症した患者さんや脳梗塞のリスクが高い患者さんに対し、ステントを留置することで頸動脈を拡げ血流を改善する手術が多くなっていました。

 ※1)治療の適応か否かは、医師が診察し判断します。

泌尿器科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの) 65 1.54 4.22 0.00 70.83  
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 47 1.00 10.21 0.00 68.11  
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 31 0.00 1.00 0.00 55.32  
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 24 0.46 8.88 0.00 66.71  
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 19 2.05 4.95 5.26 63.37  

 泌尿器科で最も多い手術は、膀胱癌に対する経尿道的膀胱悪性腫瘍手術です。尿道から内視鏡を挿入し腫瘍を切除する手術となります。

 次に多いのが、2017年7月に導入した手術支援ロボット(ダビンチ)を用いた前立腺癌を摘出する手術でした。ロボット支援手術では、従来の開腹手術より傷が小さく出血量も少ないため、術後の回復が早いというメリットがあります。当院では前立腺癌の他に腎癌(9件)や膀胱癌(4件)においても手術支援ロボットを用いた手術を行っており実施件数も増加しています。

 3番目に、尿管結石や腎結石に対する体外衝撃波腎・尿管結石破砕術で、衝撃波を体内の結石に当て破砕し、体外へ排出させる手技です。平均年齢が55.32歳と比較的若い患者さんが多くなっています。同じく尿管結石に対し、経尿道的に尿管鏡を操作してレーザーで破砕する手術が5番目に多くなっています。

腎臓内科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 41 5.66 8.46 2.44 68.83  
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 17 0.71 1.24 0.00 71.94  

 腎臓内科で最も多い手術は「内シャント設置術」でした。血液透析を行うためには、血管から血液の出入り口を確保しなければなりません。静脈は穿刺をし易いのですが血流が少なく血液の出入り口として使用するには不十分です。そこで内シャント設置術という静脈と動脈をつなぎ合わせる手術を行うことで静脈の血流を増やし、血液の出入り口として使用できるようになります。一般的に利き腕とは逆の手首の血管がよく使用されます。

 2番目に多い手術は「経皮的シャント拡張術・血栓除去術」でした。これは、「内シャント設置術」で作製した血管が閉塞や狭窄を起こした際に、拡張、血栓除去する手術です。従来はシャントを再作製しておりましたが、本手術であれば、短時間で治療が可能で、身体への負担を少なくすることができます。

血液内科
Kコード名称患者数平均
術前日数
平均
術後日数
転院率平均年齢患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 14 9.21 15.86 0.00 72.86  

 中心静脈とは、心臓の近くにある太い静脈のことで、血液の流れが速く、薬剤を入れてもすぐに血液で希釈されます。一方、手足の細い血管は、一部の薬剤(抗がん剤や昇圧剤など)や高栄養の輸液(高カロリー輸液)を点滴すると、すぐに血管の炎症(血管炎)を起こしてしまいます。以上の理由から、抗がん剤などの一部の薬剤や高カロリー輸液を長期間、安定して点滴するためには、中心静脈にカテーテル(細い管)を入れる必要があります。お腹を切るなどの一般的な手術ではありませんが、今回の公開条件上計上されます。

 血液内科では、悪性リンパ腫や白血病などの造血器腫瘍の患者さんに対し化学療法を行う際に用いています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC傷病名入院契機症例数発生率
130100播種性血管内凝固症候群同一 - -
異なる - -
180010敗血症同一 72 0.69
異なる 12 0.12
180035その他の真菌感染症同一 0 0.00
異なる 0 0.00
180040手術・処置等の合併症同一 47 0.45
異なる - -

 ここに挙げられている傷病名については、治療を行う上でゼロにはなり得ないが、少しでも改善すべきものとして挙げられている疾患です。入院契機欄の「同一・異なる」については、患者さんが入院ときっかけとなった病名や症状と最終的な診断名が同一か異なったかという意味となります。

 当院は3次救命救急センターを有しており、上表にあるような敗血症や播種性血管内凝固症候群(DIC)を発症するなどした重篤な患者さんやその他重症患者さんが、他施設から紹介されたり救急搬送されるなどしています。また、当院では様々な疾患を持った患者さんが多く、術後に播種性血管内凝固症候群や敗血症を発症することがありますが、適切に治療を行っています。

 手術や処置の合併症については、細心の注意を払い実施しても一定の割合でどうしても発生するものでありゼロにはなりません。当院では患者さんへ手術や検査などの治療方法を説明する際には、代替的治療法があればその内容と手術処置の危険性や起こり得る合併症も含めてご理解頂けるまで十分説明を行い、ご理解頂いた上で同意を頂くよう努めています。

更新履歴
2016/9/28
『DPCデータによる病院情報の公表』を公開しました。
2017/9/29
平成28年度実績へ更新しました。
2018/9/28
平成29年度実績へ更新しました。
2019/9/30
平成30年度実績へ更新しました。