SSH STCSaiseikai Shiga Hospital Stroke Center
脳卒中センター

脳神経外科主任部長

岡 英輝

 

脳神経外科の紹介

済生会滋賀県病院脳神経外科は開設35年を迎えました。 これまでに延べ25000人の入院患者さんの診療を行い、6600件以上の手術を行ってきました。 交通の要所にある当院は当時より救急疾患が多く、手術内容も外傷の手術もさることながら、くも膜下出血や脳出血などの脳卒中の手術も多く手がけてまいりました。特に脳動脈瘤の手術は約1100件以上になります。 手術指導医は米国や欧州の先端施設で手術の研鑽を積み、迅速、正確かつ可能な限り侵襲の小さな手術をモットーとしています。最近の手術は開頭範囲がかつての1/3以下で、平均6時間であった手術時間が2時間前後に短縮され、美容上もキズが目立たなくなっています(図1)。 当科での代表的な治療内容をご紹介します。

くも膜下出血の治療

原因としては脳動脈瘤や脳動静脈奇形の破裂があげられます。 再破裂をきたすと、致死的になる可能性の高い病気である為、緊急でクリッピング手術を行い、再破裂を予防する必要があります(図2)。 最近のテレビ等による健康意識の高まりの影響もあってか、脳ドックを受けられる方が増えています。 それにより未破裂の脳動脈瘤が見つかった場合、破裂する前に治療を希望される方が増えてきました。 以前までは当院では大きく開頭してクリッピング術を行うことが多かったのですが、2010年のスタッフのフィンランド留学以降、小開頭でのクリッピング術を主に行っており、手術時間、入院期間ともに圧倒的に短縮され、美容上も以前の手術より手術の痕跡が目立たなくなっています。 また血管内治療によるコイル塞栓術も増加傾向にあります。 また特殊なバイパスの技術を応用して、極めて大型の動脈瘤や複雑な動脈瘤の治療も行っております(図3)。

 

 

 

脳出血の治療

脳内の被殻や視床、小脳、皮質下、脳幹部などに起こりやすく、高血圧や喫煙が主な原因であります。 破壊性病変のため、現在の医療技術を持ってしても後遺障害が免れないことが多くあります。 それでも急いで血腫を除去して減圧すれば、その救命率を改善させ、後遺障害を軽減できることもあるため、様々な工夫をして手術を行っております。 基本的には手術室で全身麻酔下に開頭血腫除去術を行うことが多いのですが、少しでも急ぐ場合には局所麻酔下に穿頭術で行える神経内視鏡下血腫除去術を行ったり(図4)、さらに急ぐ場合には救命救急センターで開頭血腫除去術を行ったりしています。

2017年2月からは脳神経内科、脳神経外科、救急集中治療科の脳卒中専門医を中心に脳卒中ケアユニット(SCU)を立ち上げ、1秒でも早く、1人でも多くの患者さんに迅速に対応すべく24時間院内に専門医が待機して診療に当たります。

 

 

 

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