SSH STCSaiseikai Shiga Hospital Stroke Center
脳卒中センター

 

患者支援センター

社会福祉事業課課長

川添 芽衣子

 

 

 

最適な時期に最適の治療を

脳卒中の治療は、一般的に発症直後の急性期の治療を経て、状態が落ち着いてくればリハビリテーション中心の治療になります。

当院では、脳卒中の患者さんがより専門的な回復期のリハビリテーション治療にスムーズに移行していただくために、地域の回復期リハビリテーション病院との間で「脳卒中地域連携パス」を使用しています。

 

「脳卒中地域連携パス」は脳卒中の治療やリハビリテーションの予定を示した「診療計画表」のことであり、「地域連携」という言葉が示す通り、急性期治療を行う病院から回復期治療を行う病院まで、医療機関をまたがって行われる治療の予定を示しています。

患者さんにも治療の流れをお渡ししており、診療の段階に合わせて患者さんと医療機関の間で治療状況についての理解が深まり、患者さんの転院や退院時にかかる不安を軽減するものとなっています。

 

 

 

 

さらなる連携強化に向けて

当院から脳卒中地域連携パスを用いて回復期リハビリ病院に転院される患者さんは年々増加傾向ですが、紙面だけでなくより細やかな連携を目指し、2016年4月から、脳卒中地域連携パスの連携医療機関とともに「脳卒中地域連携パス合同カンファレンス」を行っています。

この合同カンファレンスには、現在当院と3カ所の回復期リハビリテーション病院(甲西リハビリ病院、南草津病院、済生会守山市民病院)の医師・看護師・リハビリテーションスタッフ・ソーシャルワーカーなど多職種が参加し、転院に向けた多角的な検討が行われています。

コロナ禍の影響で一堂に会してのカンファレンスが難しくなり、2020年6月からオンラインでの開催としていますが、パス転院総件数の中でもカンファレンス参加病院への転院件数が大きく占める結果となっています(図1)。

 

カンファレンスの中では、当院から転院されるケースの連絡のみでなく、回復期リハビリテーション病院側からも転院後の患者さんの状況について報告をされるなど、双方向の情報交換も行われ学びの場ともなっています。

 

今後も脳卒中の患者さんが最善の時期に最善の医療を各治療段階でそれぞれの医療機関から受けていただける様、連携医療機関とともによりよい連携を目指していきます。

 

 

 

 

サイドナビ