SSH STCSaiseikai Shiga Hospital Stroke Center
脳卒中センター

救命救急センター長・救急集中治療科部長

越後 整

 

「Time is brain」という言葉が示すように、脳卒中急性期診療は時間との勝負です。 われわれ救急集中治療科は一刻を争う脳卒中診療に対して、ドクターカーおよびドクターヘリによる病院前救急診療に力を入れています。

 

ドクターカーの運用

ドクターカーは地域住民の救命率向上および後遺症軽減を目的として、2011年9月から運用を開始しました。 ドクターカーとは現場に医師・看護師を派遣し、救急救命士と協力して病院前から診療を開始するシステムです。滋賀県湖南地域および甲賀地域を運行範囲としており、救急覚知段階(119番通報)で重症と判断された症例は全てドクターカーが要請されます。その中には脳卒中を疑う症例も多く含まれています。

 

ドクターカーで現場に出動し、脳卒中を疑った場合は現場から点滴を開始、現場で出来る処置は全て行った上で、脳卒中急性期診療(血栓溶解療法、血管内治療)が可能な病院に搬送します。 当院に患者を搬送する場合、現場からCT撮影の指示を行い、病院到着後そのままCT室に直行します。 CTで急性期の脳梗塞と診断した場合、CT室から直ぐにMRIに移動し撮影を行います。 ドクターカーによる「現場からの初期診療、病院到着直後のCT撮影」により、脳卒中の診断が20分以上早まっています。 また、現場で救急医が初期診療を行うことで、脳卒中急性期治療が可能な病院に搬送出来ます。 脳卒中急性期の治療は時間との勝負であり、病院前救急診療の有効性は非常に高いと考えられます。

  

 

 

ドクターヘリの基地病院

これは活動範囲がさらに広域となるドクターヘリについても同じです。 当院は全国45機目、関西広域連合6機目として2015年4月に運航を開始した「京滋ドクターヘリ」(愛称:KANSAIゆりかもめ)の基地病院でもあり、滋賀県内の各消防本部からの要請で、4分以内にヘリポートを離陸し現場に向かいます。ドクターヘリは県内であればほぼ15分以内に到達できるため、陸路であれば搬送に時間がかかる山間部においても早期医療介入が可能となります。 われわれ救急集中治療科が目指すのは、迅速かつ的確なプレホスピタル活動による脳卒中患者の転帰向上です 。

  

「脳卒中チーム医療」に取り組む

当院では初期診療を担う救急医と脳卒中診療に関わる各科(脳神経内科、脳神経外科、放射線科)とが連携して、病院を挙げた「脳卒中チーム医療」に取り組んでいます。 救命救急センター内で各科の医師が年齢、症状、発症時間、画像所見などを総合的に判断し、患者にとって最も適切な治療を行うことに重点を置いています。

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