院長 三木 恒治
当院は、滋賀県南部の湖南医療圏の中央、栗東市に位置します。JR京都駅から最寄りの守山駅まで新快速で約20分、車では名神高速道路栗東インターチェンジから2~3分、京都から約30~40分とアクセスも良好です。
滋賀県から三次救命救急センターの認定を受け、33万人が暮らす湖南医療圏の救急医療の中核を担っています。令和元年度の救急車受け入れ台数は6,766件で、救急応需率100%、断らない救急医療を実践しています。また、ドクターカーと滋賀県全域、京都府南部、福井県嶺南部をカバーするドクターヘリの基地病院として、プレホスピタルから重症患者に対する集中治療までシームレスな高度医療を提供しています。令和元年度のドクターカー出動件数は810件、ドクターヘリは418件となっています。また、骨折等の整形外科の手術症例は非常に多く、令和元年度は1,618件となっています。脳卒中診療にも注力しており、SCU(脳卒中ケアユニット)は6床を有し、迅速に脳血管内治療を含めた脳卒中治療を24時間365日行える体制を確立しています。
さらに、県から地域がん診療連携支援病院の指定を受け、“済生会滋賀県病院がんセンター”による根治性とQOLを両立させた低侵襲治療の実践と緩和医療の提供に取り組んでいます。最先端の医療を提供するためにロボット手術センターを開設、手術支援ロボット「da Vinci Surgical System(ダビンチ)」を導入し、泌尿器がん、消化器がんを中心に、最新の低侵襲治療を提供しています。また、本年度は定位放射線治療装置(IMRT)の導入により、低位照射等の高精度放射線治療を行い、乳がん、肺がん、頭頚部がん、子宮がん等の治療体制を充実させる予定です。
なお、当院では育児と仕事の両立が図れるよう院内保育園を整備し、女性医師のワークライフバランスを支援しています。本院はプライマリ・ケアの習得を目指す初期臨床研修医にとって、最適な研修環境を完備し、熱意ある研修希望者を募集しています。ドクターカー、ドクターヘリにも搭乗し、厳しい中にも実りの多い研修生活をエンジョイしていただきたいと思います。
初期臨床研修プログラム責任者
臨床研修センター長
救命救急センター副センター長
循環器内科主任部長
倉田博之
初期臨床研修制度がスタートして16年以上がたち、当院でものべ120名以上の先生方が研修を修了されました。やる気のある皆さんとできる限り研修医に経験を積ませたいという熱意のある指導医が苦労しながら共同作業を行い、現在当院の特色を生かした研修環境が整って参りました。
当院の研修では、各科の豊富な症例数・手術件数、年間3万件の救急に対応する三次救命救急センター(ドクターカー、ドクターヘリ経験を含む)における日当直業務などの経験が積めます。さらに経験をフィードバックする各科およびERカンファレンスをはじめ、各種講習会、スキルスラボにおける各種実習(BLS/ALS・末梢点滴/CV挿入・エコー・グラム染色など)、多職種で実施するチーム活動/カンファレンス、臨床倫理カンファレンスなども開催しており、総合内科初診外来、外科・小児科外来などにも参加していただいております。結果として臨床推論、初期対応、コミュニケーション法からリスクマネジメント、臨床倫理、医療経済まで視野に入れた臨床的・社会的問題解決能力を養うことができます。
当院における研修は、救急日当直を中心とした研修に関して確かにハードです。しかし研修医が2年間に身に付けておくべきプライマリ・ケアをしっかりと高いレベルで身に着けたい、そのためには多少の苦労はいとわない、といった研修医諸君にはうってつけの初期臨床研修病院であると考えます。
当院の臨床研修を経験すれば必ずや一流の臨床医、チーム医療の優れたリーダーとしての基礎を身に付けることができると確信しております。医学生の皆様、初期臨床研修医として当院にきていただき、指導医・病院スタッフとともに患者さんのために未来にむけて歴史をつくっていきましょう。是非一度病院見学へ!お待ちしております。