救急車・ホットライン(※)応需率は、救急車受入要請のうち何台受入れができたのか、その割合を表しています。応需率の向上は、救命救急センターだけの努力では改善できません。入院を受け入れる病棟看護師、各診療科、スタッフの協力などの様々な要素が関係します。
当院の救命救急センターは、湖南地域で唯一の3次救命救急センターであり、他院で受入困難な重症疾患に迅速に対応する使命があります。「救急車は全て受入れ、断らない」を目標に救急車の受入体制は可能な限り応需すべく取り組んでいます。
本指標は、地域医療の最後の砦である救命救急医療の機能が果たせているかを表しています。
※ホットライン・・・消防本部からの救急車専用電話
※該当症例は全て院内の救命救急センター運用委員会で検討したうえで決定
救急車搬入台数は年々増加している中、2023年度の応需率は100%でした。2020年に新型コロナウイルス感染症の世界的なパンデミックが起き、当院でもクラスターの発生やスタッフの罹患等がありましたが、そのような状況下でも応需率は99%以上の非常に高い数値を維持していました。地域における救命救急センターの役割が適切に果たされていると言えます。
当院の応需率が高い要因として、①重症患者さんの受入れ促進と消防機関との連携の強化、②応需不能理由の全件分析、③熟練看護師によるトリアージの実施、④夜間体制を確認し、発生した問題を直ちに検討するための当直者全員による“当直開始時と当直明けのミーティング”の開催等があります。トリアージの導入成功は、地域住民の皆様が救命救急センターの真の役割を理解しご協力頂けたことも大きな要因です。
トリアージシステムと救急体制については、当院ウェブサイトの「救命救急センター」のページに詳しく掲載しておりますのでぜひご覧ください。
今後も地域の住民に信頼される病院創りを目指していきます。