病院紹介

1.褥瘡発生率

項目の解説 

褥瘡(床ずれ)は、長い期間寝たきりなどの状態で圧迫された皮膚が循環障害を起こし、傷となってしまったものです。原因は長期間の療養生活や栄養状態、清潔管理、細菌の感染など様々です。褥瘡の発生は、患者さんのQOL(生活の質)の低下をきたし、結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。そのため、褥瘡予防対策は患者さんに提供されるべき医療の重要な項目のひとつとなります。褥瘡の発生は患者さんの全身状態の良し悪しと密接な関係があり、患者さんの状態を把握し、予防対策を講じていく必要があり、その発生率は全身管理や局所ケアなど看護ケアの質を表す重要な指標です。

 

 

定義・計測方法

以下を除外
※1:入院時すでに褥瘡を保有している患者さん
※2:日帰り入院の患者さん・入院時すでに褥瘡が存在していた患者さん・調査期間より前に褥瘡が院内発生していた患者さん

 

年推移

参考値

出典 一般社団法人 日本病院会 2016年度 QIプロジェクト結果報告 褥瘡発生率の平均値(中央値は0.06%)

 

 

当院では皮膚・排泄ケア認定看護師(※1)、皮膚科医師を中心に、栄養士・作業療法士・薬剤師などの多職種で褥瘡対策委員会を編成し、褥瘡の発生予防、早期発見、早期治療、早期治癒、悪化予防に努めています。

2016年度の当院の褥瘡発生率は0.06%と若干上昇していました。SCU(脳卒中ケアユニット)が稼動するなど、重症の患者さんが増加したことが要因でした。

活動としては、褥瘡対策委員会の月1回の開催、褥瘡対策専従看護師のラウンド、褥瘡対策チームで週1回の回診と多職種でのカンファレンス 、予防ケアの院内勉強会を開催し、職員への教育も積極的に行っています。また、褥瘡予防対策における重要なマットレスの配備においては、院内所有のマットレスが不足した際にも不足なくマットレスが使用できるように一部のマットレスはレンタルシステムを導入しています。

今後も継続してモニタリングを行い、褥瘡の予防対策の徹底、早期発見、早期治癒を目指し活動してきたいと考えています。

※1)認定看護師とは、特定の看護分野において、日本看護協会が定める教育課程を修了した看護師のことをいいます。特定の看護分野とは、感染、がんの痛み、救命救急、褥瘡などのスキンケアなど多くの分野があり、それぞれの分野において専門知識と熟練した技術を身につけ、専門的な看護を担っています。皮膚排泄ケア認定看護師は、褥瘡などの傷のケア、ストーマ(※2)のケア、便失禁や尿失禁時スキンケアを専門としています。

(※2)ストーマとは、一般的に人工肛門や人工膀胱のことをいいます。病気などによって、腸の一部や膀胱を摘出した場合に手術的に造られるものです。