病院紹介

3.クリニカルパス適用率

項目の解説

クリニカルパス(以下:パス)は、医療スタッフと患者さんが治療経過の情報を共有するため、治療や検査等の予定を時間軸に沿ってまとめた診療スケジュール表です。事前に詳しい予定を立てておくことで治療の効率化が実現でき、更に患者さんに明確な診療情報を提供することにもなります。

 

これまで、同じ病院でも担当する医師の経験や判断によって、違う方針がとられる事がありました。現在はパスを使用することで医療の標準化が図られ、効率的で安全な医療の提供に欠かすことのできないツールとなっています。

 

パス適用率は、病院全体のチーム医療の成熟度やEBM※1をいかに実践しているかを表す指標と言えます。

 

※1)あいまいな経験や直感に頼らずに科学的な根拠に基づいて最適な医療・治療を選択し実践する方法論のこと。

 

 

定義・計測方法

・治療、処置などの行為に対するパスも作成している為、1人で複数種類パスを使用する場合もそれぞれ数に含む

・病状経過等からパス使用を途中で中止した場合も含む

・試用パスは除く

 

 

【年次推移】

 

 

当院では、医療の標準化とインフォームドコンセントの充実等による患者さんの満足度向上を目的に、平成15年よりパスを導入しています。パスの内容は、多職種からなるクリニカルパス運用委員会において、点検、評価、改善がなされています。

2018年度のパス適応率は35.4%でした。年々適用率は上昇していますが、参考値より低値となっていました。パス適応率向上のために、各診療科で多い疾患からパスを作成したり、院内で勉強会を開催しパスの啓発活動を行ったりしています。今後は、運用のさらなる効率化を図ると同時に、バリアンス(※1)登録を徹底する取り組みを行います。そして、バリアンス分析からパスの評価と見直しを行い、医療の質向上へとつなげ、効率的で安全な医療の提供に努めます。

※1)達成すべき状態とならなかった時(状態)のこと。合併症の発生や社会的な問題などにより、予定より入院期間が長引いたり、逆に予定より早く退院となった場合など、院内で定めたバリアンスを登録します。これを分析すると、クリニカルパスのどこに問題があるかを把握でき、改善に結びつけることができます。