病院紹介

3.大腸がんに対するアプローチ別手術件数

項目の解説

大腸がんの手術は近年大きく進歩を遂げており、ロボット手術は従来の開腹手術や腹腔鏡下手術の欠点を補い、精密な手術ができるとして期待されています。ロボット手術は、画像を約10倍拡大したカメラを使用することで手術部位の細かな解剖まで分かりやすくなりました。また、ロボット鉗子が人間の手以上によく曲がり、正確な手術が行えます。2018年の診療報酬改定に伴い、手術支援下ロボット(ダビンチ)の保険適応が拡大したことをうけ、当院でも2018年30年8月より直腸がんに対するロボット手術を導入しています。

 

当院では10年以上前からがんの低侵襲手術を導入し、術後疼痛の軽減、早期回復、早期社会復帰、精神的経済的負担の軽減を目指しています。

 

 

定義・計測方法

※当院で手術した原発性大腸がん症例

  

年推移(グラフ1)

 

 

2022年度は大腸がんに対する手術のうち22件をロボット手術で行いました。(グラフ1)。

当院には、日本内視鏡外科学会の消化器・一般外科領域技術認定医が在籍しており、大腸がんの中でも技術的に難易度が高いとされる直腸がんに対しても積極的に、腹腔鏡下手術やロボット手術を行っており、2022年度は9割以上をこれらの方法で行いました。

また、当院では体への負担の少ない腹腔鏡下手術やロボット手術のメリットを最大限に活かすために、周術期管理に関しても最新のプロトコールを取り入れて行っており、術後の速やかな回復によって従来よりも入院期間を短縮し、早期の社会復帰を実現しています。

このように、当院の大腸がん手術ではがんを確実に治療するだけでなく、新しい技術を取り入れながら少しでも患者さんの負担の少ない手術を考えるようにしています。

※胃がんやがん以外の胆嚢結石、虫垂炎や鼠径ヘルニアなどの良性疾患に対しても腹腔鏡下手術を積極的に実施し、当院外科で実施している腹腔鏡下手術は、年間約400件を超えています。