診療科・部門

腎臓内科フェローシップ・プログラム

「済生会滋賀県病院腎臓内科フェローシップ・プログラム」について

滋賀県南部地区は人口約50万人と滋賀県全体の人口の1/3以上を占めています。当院はこの滋賀県南部地域を代表する中核病院であり、健診での検尿異常等から直接来院される患者さんをはじめ、近隣の先生方からも多くの患者さんをご紹介頂きます。

IgA腎症や微小変化群などの原発性糸球体腎炎から、ANCA関連腎炎等の二次性糸球体腎炎まで、腎臓内科の“王道”としての腎炎症例は豊富です。病歴と病態から腎病理所見を予測し、得られた腎病理所見から適切な治療方針を考え、治療する。検査数値のみに振り回されずに、病歴と身体所見を丁寧に取り、鑑別疾患を挙げて適切な検査を選択する。このようなプラクティスを、外来で、そして病棟で、指導医と議論し、また初期研修医の指導をしながら日々継続することで、腎臓内科専門医としての研鑽を積むと同時に総合内科医として必要なエッセンスを身につけることを目指します。

透析治療については、当院併設の透析センターにて導入から維持管理まで経験することができます。内シャントの作成や腹膜透析カテーテルの挿入は当科が行っています(副部長 高橋弘樹)。特に当院では腹膜透析症例の導入及び管理を豊富に経験することができます。

一般に腎臓内科は他科入院中の重症患者さんを併診する機会が少なくありません。当院も例に漏れず、他科から多くのコンサルテーションを受けています。ICUでは刻々と変化する重症患者さんの複雑な病態を評価し必要に応じCHDFを含めた治療を行い、一般病棟では急性腎傷害(AKI)の原因を鑑別しながら緊急透析の適応を判断し、また種々の電解質異常にも速やかに対応します。また、当院は滋賀県南部地区及びその近隣地区の救急を受け入れる三次救命救急センターを併設しています。ドクターカー・ドクターヘリが配置され、日夜、超急性期、急性期の救急疾患・重症疾患を多数受け入れており、腎臓内科もオンコール体制を敷き対応に当たっています。