診療科・部門

産科診療について

はじめに

妊娠・分娩は正常と思われていても、ある時急に異常事態が始まることがあり、安全第一を心がけています。また、小児科を 含む多くの診療科と連携して、早産症例や合併症妊娠を積極的に診療しており、妊娠33週以降の救急母体搬送を受け入れています。

妊婦健診について

妊婦健診は医師と助産師が共同で行っています。医師は超音波検査を含む健診を行い、異常の早期発見に努めています。助産師外来では、妊娠週数に応じた生活指導を行い、妊婦さんの不安の解消に努めています。病棟勤務の助産師が担当しており、お産で入院してからのコミュニケーションにも役立っています。

分娩について

分娩は自然分娩が望ましいと考えていますが、前回の分娩が帝王切開であった方や、骨盤位妊娠の場合は安全性を考えて帝王切開を行っています。経腟分娩に際しては、分娩直前に産婦さんが移動する必要がないLDR室を備え、リラックスして出産できるよう工夫しています。

産後のサポートについて

産後は母乳育児推進に力を入れており、退院後も自分で乳房ケアが出来ることを目標に、搾乳や乳房マッサージなどを指導しています。また、乳汁分泌を促進し、乳腺炎を予防できるような食事指導も行っています。入院中の食事は一般の患者さんと は別メニューで、十分なカロリーの乳質に良い薄味の食事を提供しています。また、お祝いの気持ちを込めて、ささやかなお祝膳も用意しています。

 

退院前に授乳・育児に不安のある方は、母乳外来に来ていただき、母乳相談だけでなく、育児全般の支援を継続しています。1か月健診での母乳継続率は97%に達しています(完全母乳+混合)。育児不安や体重増加不良などの場合は、小児科と連携し育児教育入院も行っており、効果を上げています。地域に根ざした病院として、社会の中で安心安全に暮らしていけるように子育て支援を行うことが使命だと考えています。