診療科・部門

不整脈外来

 

当院の不整脈外来では、各種不整脈の疑いがある患者さんに対し診療を行っています。

 

 

頻脈性不整脈について

私たちの心臓は電気信号によって規則正しく収縮運動を行い、全身に血液を送り出しています。不整脈とは、この電気信号を出している刺激伝導系という仕組みに障害が起こることにより、脈が乱れる病気です。

 

その中で、通常よりも脈が早くなるのが「頻脈性不整脈」です。現れる症状としては動悸症状が多いのですが、無症状の場合もあります。

 

頻脈性不整脈の中には、脈がとぶ「期外収縮」や、脈が規則正しく早くなる「発作性上室性頻拍・心室頻拍」、脈が早かったり遅かったりとバラバラになる「心房細動」、命に危険を及ぼす「心室細動」などたくさんの種類があります。

 

心房細動とは?

現在、このような頻脈性不整脈の中でもっとも多いのが「心房細動」です。心房細動の患者数は100万人を超すとも言われています。

 

心房細動では心房が不規則に痙攣したような小刻みな動きをします。その結果、心房の中で血の塊(血栓)が作られやすくなり、心不全や脳梗塞の危険性を高めます。

 

心房細動に対する治療は、現在では「カテーテルアブレーション治療」が増加しています。

 

 

カテーテルアブレーション治療

カテーテルアブレーション治療とは、カテーテルとよばれる細い管を太ももの付け根から血管を通じて心臓に挿入し、カテーテル先端から高周波電流を流して不整脈の原因となっている部分を焼灼することで不整脈を治療する方法です。

 

治療の流れ

 

  1. 入院
    今まで飲んでいたお薬を中止したり、別のお薬に切り替えを行います。
  2. カテーテルアブレーション
    心房細動アブレーションでは、静脈麻酔で眠った状態で行います。その他のアブレーションでは、局所麻酔なので目が覚めた状態で行います。治療時間はおおよそ2~4時間です。
  3. 退院

 

Q&A

 

Q.入院期間はどのくらいですか?

A.3泊4日が基本です。

1日目に入院して、2日目に治療を行い、3日目は経過を観察し、4日目に退院となります。順調ならばご希望により3日目に退院する方もおられます。


Q.入院費用はいくらくらいですか?

A.高額療養費制度をご利用ください。負担額が所得に応じて変わります。

詳しくはこちらをご確認ください。


Q.麻酔は?

A.心房細動アブレーションでは、静脈麻酔で眠った状態で行います。その他のアブレーションでは、局所麻酔なので目が覚めた状態で行います。


Q.受診をするにはどうすればよいですか?

A.不整脈外来は完全予約制です。受診には紹介状が必要となります。受診を希望される方は当院主治医またはかかりつけ医にご相談ください。

 

実績

アブレーション症例数(2022年度)

 心房細動非心房細動
症例数 71 7
合併症 心タンポナーデ 1 0
脳梗塞 0 0
TIA 1 0
感染症 0 0
再治療/再発 4/10 0

アブレーション症例数年度推移