疼痛(ペインクリニック)と緩和ケアの二つの領域から成り立つ、痛み治療の専門科です。がんが原因ではない痛みやがんが原因の痛みのどちらも治療します。また、がんの方の痛み以外の様々な症状も診療しています。
お薬の治療と注射(ブロック治療)を組み合わせて治療します。
痛み治療には、大きく分けてお薬で行う治療と、注射(ブロック治療)治療がありますが、ブロック治療が行えることが特徴の一つとなっています。ブロック治療では、超音波(エコー)装置を使って目的とする部分を明確に特定して行っており、安全性や効果の安定性を確保しています。また、体の奥深くの部分にブロック治療が必要な場合は、X線透視下にブロック治療を行っています。
“がんと診断されたときから”、つまり“早期から緩和ケア”を行っています。
お薬の治療では、患者さんの痛みの強さや、痛みの原因や性質の違いで、世界基準(WHOがん疼痛治療法)に従って、様々な鎮痛薬を使用してきめ細かく調整します。強い痛みでは、医療用麻薬を用いることがあります。かつては、医療用麻薬を用いるのは末期という悪いイメージがありましたが、現在は早期から痛み治療をしっかりと行うことが主流です。
近年がんの治療成績も飛躍的に向上しており、治療により痛みが軽減、消失することもあります。不要になれば、医療用麻薬を含めた鎮痛薬を適切に減量・中止しています。
また、がん患者さんに対しても必要があれば、ブロック治療を積極的に取り入れていることも当科の特徴の一つです。当院には多職種で構成される緩和ケアチームがあり、入院中の患者さんの症状緩和に取り組んでいます。
当科は、緩和ケアチーム活動でも中心的な役割を担っています。
頭痛
顔面痛
肩や上肢の痛み
腰痛
下肢の痛み
手術後の創の痛み
帯状疱疹に伴う痛み
がんに伴う痛み
がん治療に伴う痛み
がんに伴う吐き気、息苦しさ、倦怠感などの症状 など
がん、がん治療による諸症状
がん治癒後の痛み(後遺症)
術後創部痛
外傷後の痛み
三叉神経痛
大後頭三叉神経症候群
筋緊張性頭痛
片頭痛
肩こり
複合性局所疼痛症候群(CRPS)
帯状疱疹後神経痛
胸郭出口症候群
腰下肢痛
臀部痛(仙腸関節痛など)
下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)による下肢の潰瘍や痛み など