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 子宮筋腫の動脈塞栓術の歴史 

 

 

 

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1990年頃、フランスのRavina医師(婦人科医)のグループは、子宮筋腫の核出術や子宮全摘術を行う前に、同じ病院の放射線科医に動脈塞栓術を行うことを依頼しました。

これは、動脈塞栓術を行った後は、子宮筋腫の血流が消失するため、特に核出術を行う際術中の出血量が著しく減少し核出術に寄与すると考えたためです。

 

動脈塞栓術を受けた患者さんたちは、核出術を予定して待機していた間に、過多月経、不正出血、疼痛、下腹部圧迫感などの子宮筋腫による症状が改善していき、子宮筋腫も縮小していくことが発見されました。このため動脈塞栓術を受けた患者さんたちは、予定していた核出術がキャンセルされるようになりました。

 

この優れた発見は、Ravina医師のグループによって国際学会や国際雑誌に発表され、1990年中頃よりアメリカやイギリスでも本治療が行われ、現在では世界中に普及しています。

これまでフランスでは25年以上、アメリカでは20年以上、日本では18年以上の歴史があります。